楽しいお昼の時間はあっという間に過ぎてしまい、午後の暖かい陽気に負けて寝てしまった。
寝不足も手伝い、よく寝た。
「本の整理も頑張ろ」
授業を睡眠に当てたのであたしはスッキリ!
いつもより軽い足取りで図書館へ向かった。
手には蒼衣先輩が見つけてくれた本を抱えて…
「蒼衣は厳しいな」
「兄貴がしっかりしないからだろ?」
ん?
図書館に入って直ぐに聞こえた2人位の会話…
1人は『蒼衣』って呼ばれていたから『蒼衣先輩』
もう1人は『兄貴』って蒼衣先輩が言っていたから…お兄さん?
蒼衣先輩にお兄さんがいるのは知っている。
もしかして蒼衣先輩って双子?
あたしはとっても興味が湧き足音を立てずにゆっくり本棚に隠れながら近づいた。
「はっ?
どうして…」
あたしの瞳に映ったのは蒼衣先輩と、もう1人…
「どうしてこの人が…」