「梓は自分でお弁当作っているんだよね?」
「作っているよ」
「如月さんが作ってくれる事もあるの?」
「藤があたしのお弁当を作って、あたしが藤のお弁当を作ったりするときもあるよ。
フタを開けるまで中身が分からないからドキドキして楽しいでしょ?」
なんだそりゃ?
今の話を聞くと……。
2人はとっても幸せなのね。
なんだか聞いて損した気分。
梓がこんなにも幸せそうに笑って話してくれる“如月さん―――”が気になるけど……。
今は福島先輩にあげる“お弁当”を考えなきゃ!
「せっかくだから図書館に行って調べてみれば?」
梓からの提案。
けど今時“図書館”って……。
「ネットの方が早くない?」
「そうだけど…… プリントアウト出来ないじゃん。
けど、図書館で本を借りるなら問題ないでしょ?」
それもそうだ。
今パソコン室の印刷機が壊れたらしくて印刷する事が出来ない。