「あの…そんな事ならわざわざ今日じゃなくてもいいんじゃない?」


「今日じゃなきゃダメなんです。
…………今日、言わなきゃダメ、なんです。
もう、ダメなんです」



言いたいけど…
言葉が出ない。


言葉の変わりに涙が出てくる…


「そんな、泣かなくたっていいよ。
ほら…」


袖で涙を拭ってくれた。


「頭がよくて
スポーツができて
背が高くて
黒髪好きな蒼衣先輩なんて本当に大ッキライでした」


出会ったことはムカつく事ばかり。


でも今はそんな事、思わない。


バカにされるのは毎日。


日常茶飯事。



「大ッキライなはずでした。
絶ッ対、好きになることがないって思っていました。
早く図書館の仕事を終わらせたくてしょうがなかったです」



止まることを知らないあたしの涙。


そして、あたしの口も…