あたしが名前を呼ぶと満足そうに笑ってくれた。
「ありがと」とポツリと呟いた。
「学校の図書館って静かだよな。
勉強したいやつは結構、図書館利用するんだよね…」
「みたいですね。
図書館ってあまり人来ないし、教室から離れた所にありますもんね」
「でも普段ってカギ掛かっているんだよな」
「そりゃそうですよ。
まだ開館していないんですから」
福島先輩の話の先が全く見えない。
図書館が何の関係があるの?
学校?
勉強?
全くわからない。
「カギ掛かっていてもさ、一部の人間なら開けられっかなー?」
んーと腕を高くあげ、背筋を伸ばした。
「そりゃ、先生や委員の人なら…」
委員の人?
図書委員長。
顧問の平本先生。
「もしかして、今いるんですか?」
「さぁ?それはわからない。
なんせ俺が何ヵ月も前に思ったことだからだからね」