「ゴメンね」
また、梓が謝りだした。
けどどうして梓が謝りだしたのかわからない。
「なんかムリヤリ聞き出したみたいで…
あまりいい思いしなかったよね…?」
そんなことか。
あたしは気にしていない。
逆に聞いてもらって感謝しなきゃいけない。
ずっと黙っていたからあたしが謝らなきゃいけないと思うんだけど…
「もう少し、様子見た方がよかったはずなのに…」
「気にしないで。
あたしも近い内に梓に話そうと思っていたの。
だから今日、梓が聞いてくれて助かった。
ありがとう」
梓がここで聞いてくれなかったらあたしはズルズル引きずって、福島先輩と別れる事を遅らせてしまっていた思う。
昨日の如月さんの言葉だけではあたしが行動を起こせるか不安だったから…
梓の言葉は大きい。