もしかして福島先輩は気付いているのかな?
でもな…
「ねぇ、福島先輩はあたしの気持ちに気付いていると思う?」
「たぶんね…」
そうだったのか。
あたしより早く福島先輩の方が気付いていたんだ…
「どうして梓は蒼衣先輩が好きって分かったの?」
あたしだって自分の気持ちに気付いたのはつい最近。
なのに梓はずっと前から気付いているようだったし…
いつ気付いたんだ?
「気になったのは…
お昼休みにサッカーを見に行かなくなった頃から。
それから夏帆の話が福島先輩から蒼衣先輩の話しになって、毎日放課後になると楽しそうに図書館に向かっていたから…」
よく見ているな…
まあ梓の言ったことはほとんど当たっている。
サッカーを見に行かなくなったのも確かだし、放課後になるのを毎日楽しみにしていた。
学校にはお弁当を食べるのと、梓に会いに、そして…
蒼衣先輩に会いに来るような毎日だった。