ラッキー!
如月さんにサービスしてもらえるだなんて、
制服の濡れを我慢しただけはある。
「アズはまだ教室?」
「あー…」
そう言えば…
「今、忘れ物取りに行ってます。
そろそろ来ると思います」
「全く…
ボケッとしているから…
夏帆ちゃんに迷惑かけたね。
アズに言ってやっていいから。
“もっとしっかりしろ”って」
如月さんの言い方は普段から梓がボケッとしているような言い方だ。
けどあたしには普段から物事を完璧に終わらせ、なおかつ丁寧な作業をしているように見える。
いや…完璧で丁寧なんだ。
あたしには、そんなとこ…
……………真似できない。
「梓はスゴいです…
あたしは梓のように器用な人間じゃないから、梓が羨ましいです…」
「アズも器用じゃないよ」