あー、絶対何人かの男子はショックで泣いただろうな…


如月さんの事を話す梓を見て、
告白しようとする男子はバカだよ。


身の程知らずだ。


「秋元ー、月岡ー」


またか。


バンッと勢いよくドアを開け、入ってきた平本先生。
もっと静かに入ってくればいいのに。



「お前たちがいない間はあまり授業進めなかったから」


「平本先生って以外と優しいんですね。
あたし知りませんでした」


「俺は優しいんだよ、元から。
なぁ、月岡」


「そうですね、昨日はプリン持ってきてくれましたもんね」



そのプリンにも如月さんはヤキモチ焼いたのかな?


「月岡…藤と早く仲直りしろよ」


「…………はい」


「ま、何かあったら俺が慰めてやるから」



頭を撫でようとしたのか手が伸びてきたけど、
ヒョイッとその手を交わしてあたしに梓が飛び付いた。