けど図書館の整理が終わってからあたしは気付いた。


『蒼衣先輩が好き』


あたしの中で大きな存在の蒼衣先輩。


憧れとかそんな気持ちではない。


たぶん…日に日に蒼衣先輩はあたしの中で膨らんでいくと思う。



「夏帆?」


グッと、突然あたしの前に梓のドアップ…


さっきまでのあの眠そう梓はどこへやら…


それよりも
ち、近いっ!
近すぎるっっっ!



あたしたちの距離は数ミリ…


もし何も知らない人が見たらあたしたち…
絶対、変な人たちだよ。



「あ、梓?」


「何か決めたの?」


「はい?」


「さっきと顔が違うなーって思って」



スーッと梓の顔が離れ、ちょっとホッとした。


小さくて白い顔と大きな二重の目が突然正面にきたから…
女のあたしだってドキドキだよ。