「このジュースは持って帰ります」


本を汚す位なら持って帰ればいい話だ。
紙パックだから持って帰れないこともない。
別に飲み物が無くたって休憩する事が出来る。


あたしって頭いい~♪


「これは持って帰るよ。
ありがとな兄貴」


平本先生の両手には1つずつバナナとイチゴの絵が描かれているジュースを持っている。

そのジュースを蒼衣先輩は受け取りあたしに見せてきた。



「バナナとイチゴ、どっちがいい?」


「どっちでも、いいです」


「秋元さんの好きな方どうぞ」



好きな方か…
両方おいしいから好きなんだよね。
どっちがいいかな?


少し迷ったあたしは1つに決めた。



「イチゴで」


「はい、どーぞ」



ひょいっとイチゴの方を持った手が伸びてきてあたしはイチゴのジュースを受け取った。