私があの人と同居し始めたのは、一年前。
中学の終わり頃、唯一の家族だった母が病気で亡くなり、私は親戚に引き取られた。

その頃から、学校ではみんな私を避け始めた。

私と一緒にいると病気で死ぬとか、仲良くした子は不登校になるとか。

一方、親戚の人は、子どもらしくなく乾いた私を気味悪がって、知り合いに私を預けた。
それが、私の今の同居人、高成遥さん。
みんなは私を嫌がったけれど、あの人だけは違った。
だが、接するのは最低限で、仲良くするでもなく、単調な生活だった。それが、私は気に入った。