「いいよ。座って。」


立っている私に、結翔はベッドの隣にある椅子を指さして言った。


言われるがまま座ると、結翔がポツポツ話し始めた。


「俺、さ……癌だって。」


「この前再検査の紙来て病院いったら、言われた。」


「一週間ほど前に入院したよ。」


「……黙ってて、ごめん。」


結翔の言葉に何も言えなくなった。