結翔が、私を好き………?





そんなわけ………







「う、嘘だあー。」



「嘘じゃないよ。」



でも、だって結翔は



「結翔、自分で私のこと嫌い、って言ってたじゃん」





まだ涙が止まらない私を、今度は優しく抱きしめながら、言った。



「次は、俺の話、聞いてくれる?」




私が頷くと、ゆっくりゆっくり、話し始めた。




「俺ね、癌ってわかった時、なんとも思わなかった。」

「どうせ治らないから、治療もしないって言った。」

「でも、いつ死ぬのかなーなんて考えてた時さ、」

「花瑠のことが頭に浮かんだ。」