レジをこなしながらも 彼女のことが頭から離れず、チラチラと見てしまう。 彼女の横にはいつも 男がいる。 ホラー映画の棚を見ながら、隣の男と笑い合っている姿を見ながら あー、これからふたりで映画を見るんだろうな・・・と妬みにも似た嫌な気持ちになる。 少し迷ったあと、僕がいるレジにきた男。 「いらっしゃいませ、 ・・・こちら1点ですね」 ーー狂愛 (1) 僕も見たことがあるこの映画。