「そう言うことやってのに。」


そう言い残して、大毅は教室へ戻っていった。



* * *



2年前__


「ねえちょっとママ?!
どういうつもり?!」


「だから!
お父さんの転勤で大阪へ行くことになったの。
それについていくの。」



引っ越しするのは3ヶ月後。
住み慣れたこの東京とも、もうお別れ。

その頃は高校に入学して、3ヶ月もたってなかった。



* * *



「さくら高校には佐藤くんもいるはずだから。」

「さ、と、う……?」


大阪についた夜、片付けをしてる私にそういったお母さん。

昔より少し大きくなった私の部屋はダンボールで溢れかえっていた。