『てゆーか、え??』
スヤスヤと眠るのはいい、むしろ寝てないほうがおかしい。そうではないのだ、彼の頭に三角の猫のような耳が着いているのだ。
仮装??ハロウィーン??今、春だけど……。てゆーか、睫毛長すぎじゃない??どうでもいいかもしれないけど。
『ほ、んものな分けないよね』
うんうん、と頷きはしたものの気になる。
チョーッと触るだけならいいよね??とひとり納得し、モフモフな耳へと手を伸ばした。
「……んー」
耳に触れそうになったとき、何かを察知した彼の耳がピピッと触れられるのを拒絶するように揺れた。
んん゛んん゛ッ!?!?
「……おさわりは禁止です」
ビクッと引っ込みつかない手がつかまれる。恐る恐る視線を移すと、いつも閉じている彼の目は珍しく開いていた。