ウロウロと歩き回ると、椅子や机が置かれるカフェスペースのような大きな広場にたどり着いた。



この温室でかすぎじゃない??



走って逃げてきたとき見た大きさと、室内の大きさが一致しないような気がする。



『とりあえず、座ろう』



椅子に座ろうと近づくと、手前のベンチから「ん゛-」と唸る声が聞こえ、ピタッと動きを止めた。



人が居たの??気づかなかった。



失礼しますとベンチで眠る誰かの顔を覗きこんだ。



『あれ、大路君??』



ベンチでスヤスヤと眠るのは、隣人である大路。彼はドコに居ても眠っているのだろうか。