しばらくすると、諦めたように彼女は姿を消した。



『よ、かったぁ……』



安堵のため息をつき、ズルズルとその場に座り込んだ。腰が抜けたというより足がガクガクで立っていられなかったのだ。



陰キャラなめんな……運動なんて全然してないよ私。



『う、運動でも始めようかな……』



一人ボソボソと呟く。しばらくして、ゆっくりと立ち上がった。



ココで休憩してから帰ろうかな……。怒られるかな??



温室の中をグルッと見渡し、怒られるのではないかと不安に思うが、抑えられない好奇心に負け散策を始めた。



温室の中は、意外に広く。人口の水路なんかもあり小さな橋がかけられていた。流れる水の上には色とりどりの花ビラが散っていて綺麗だ。