横髪をさっと三つ編みにしてハーフアップみたいな形で結ぶ
「・・・あっ、いけない!」
ふっと、時計を見てみると7時10分
最低でも30分までには出ないといけないのに・・・
バタバタバタ・・・と、騒がしく階段を降りて
リビングのドアをガラガラッと開けた
「・・・あら、おはよう由奈」
「おはよう!お母さん!」
「まぁ、それより早くご飯食べて行きなさい。
今日は高校の入学式なのでしょう?」
そうなんです!今日は入学式!
待ちに待った高校ライフ
いよいよ私も花の高校生!!
高校のことをあれこれ妄想しながら朝食を食べていると
ピンポーンと家のチャイムが鳴った
「はーい」
お母さんがパタパタとスリッパの音を響かせて玄関に向かった
なにやらお客さんと玄関で話し込んでいる
みたいだけれども、ここからじゃ、全く聞こえない
お母さんの声が聞こえ始めたと思ったら
ガラガラっと扉が開いた
「由奈〜、蓮君が迎えに来てくれたわよ〜」
「由奈、おはよ」
「おはよう」
っていうかまだ自己紹介してなかったね
私は坂口 由奈(Sakaguchi Yuna)
ごく一般家庭に育った一人娘
で、今家に来た蓮君ていうのは
水島 蓮(Mizushima Ren)
容姿良し、頭脳良し、運動神経良し、性格良しの
ちょっとお坊ちゃまな水島家の長男
私たちは家がお隣同士で両親同士も幼なじみ
ということもあり、産まれた時から一緒なのである。
実際は蓮の方が半年ほど生まれるの早かったけど・・・
まぁ、よーするに私たちは幼馴染で昔から一緒にいる
それこそ隣に居ないなんてのは考えられないくらいに