色んな話をしながらお茶を飲んでいたら、テーブルの上に茶色いフクロウが舞い降りた。私だけじゃなくて周りの人もびっくりしてる。


ん?手紙?


口元に加えている便箋(びんせん)を掴むと、嘴(くちばし)が開いた。


表にはベアトリーチェと書かれ、裏にはモルガン・リードと書かれている。



「薬室長からじゃない!!」



ロアナに急かされる様に蝋(ろう)でとめられている便箋を開けた。



“心の薬を大至急お願いしたい”



そう一言書かれていた。まさか__っ!



「薬が切れちゃっ__」

「ごめん! 直ぐ行かなきゃ!!」

「え!? ちょっ、ビーチェ!?」



急いでお店を飛び出した。



「ベアトリーチェ殿!!」



正装で馬に乗った男性に声を掛けられた。



「お城までお連れする様薬室長より申しつかって参りました!」



馬の上から手を差し出され躊躇(ためら)う事なくその手を取った。彼の前に座ると馬が勢いよく走り出す。


早く、早く、早く!!


気持ちばかりが先へ行く。