暫くロアナに笑われていた。変な事したわけじゃないのに恥ずかしい。



「今度お城で夜会が開かれるんだって!」

「クリストフ王子のお誕生日だからでしょ? いいよね〜一度でもいいから夜会に行ってみたい」

「ねぇー」



隣の席の子たちの会話が聞こえてきた。


クリストフ王子って確か第2王子だよね?自由気ままで放浪癖があるって聞いたけど……ちゃんと戻ってくるのかな?まだ一度も見たことがない。


第3王子のルネ王子は2、3度見かけたことがある。いつも本を読んでるところを見ると、あまり人と関わるのは好きじゃないのかな?とか勝手に思ってたりする。



「17歳の誕生日のお祝いだね。 お祝いって言うより、クリストフ王子に相手を見つけてもらいたいから催すみたいだけどね」

「相手?」

「結婚相手。 いい人が見つかれば放浪癖もなくなるって思ってるんじゃない?」



確かに。好きな人が見つかれば好き勝手に居なくなることはなくなりそう。



「王族って早いうちから婚約者が決まってるんだと思ってた」

「どうなんだろ? 多少はありそうだけど、クリストフ王子とルネ王子は未だに相手いないからね」

「え? ジーン王子は相手いるの!?」



あんな冷酷非道な人に!?まさか!嘘でしょ!?