私は安心して、命の恩人にお礼を言った。
でも何だか少し気まずくて、その人のことは見れなかった。
「大丈夫?もう引っ掛かっちゃだめだよ」
「あ…はい。すみません」
「別に、謝らなくていいのに。
…あ、同じ学校の人だよね?何て名前?」
「え…」
同じ学校…?
どうしよう、尚更顔は見せられない。
でも、名前は答えなきゃ。
「…小泉梨香です」
「ふーん、小泉さんか」
彼は何度か頷いてから、あっ、と声を上げた。
「もしかして、沢村の友達?」
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…