エリカは今にも泣きそうで、これ以上喋るときっと崩れてしまうと思った。
だから私はもう、何も言えなかった。
初めて、エリカの心の内側に触れたような気がした。
エリカは普段、私たちにさえも、滅多に自分の素顔を見せないタイプだった。
言っていることはちゃん筋が通っているし、一見しっかりしてるように見える。
だけど本当は弱くて脆くて、すぐにでも壊れてしまいそうだった。
エリカがそこまでして自分を隠す理由が、私には分からなかった。
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