…そうだよね、やっぱり。

でもどうして、あんなこと思ってるんだろう。

私なんかよりも、ずっと可愛いのに。

私なんかより、可能性はあると思うんだけどな。

そこまで考えて、私は自嘲する。

「可能性」だなんて、まだそんなこと夢見てるの?

私には、そんなもの皆無でしょ。


私は長い息を吐いてから、ようやく廊下に出た。