「…あ、次だ」


類くんはそう言って、降車ボタンを押した。

もう、類くん降りちゃうのか…。淋しいな。


楠町のバス停に着き、バスは静かに停車した。

類くんは立ち上がり、私を振り返って手を振ってくれた。

私も、手を振り返す。

ありがとう、楽しかった。

類くんが優しくそう言ってくれたから、私の胸はキュンとしてしまう。

そりゃモテるよ、類くん。


どうしよう。私、類くんの事めっちゃ好きだ。