「それぇっ!」

「おわっ」

私の投げたボールをまともに食らった男の子は外野行き。

今、私たちのグループは私を含め5人。相手は3人と、こっちが押してる。

コロコロと転がったボールを、相手の子が拾い上げた。

「私に当てられるかなぁ?」

口角を上げて、笑ったその時

ぐにゃりと、空間が歪んだ。

「え?」

一旦足を止めて、あたりを伺う。意識を集中させて魔力の波動を確かめてみる。

さっきまで何ともなかったのに、なんで?色んな疑問が脳内を駆け抜ける中、本能が叫んでいた。

『逃げろ』

この空間から、逃げろと。

そして、魔力の波動を見つけた。

この四つは、光属性の波動。つまり、あの4人の先輩たち。そして、残った四つの波動。これは闇属性の波動。ううん、問題ない。