「あっつぅ」

「さっさと行くぞ。院内の方は涼しいからな」

「あうう・・・・・・」

たたっと走って、途中で場所を聞きながら、どうにかたどり着いた。でかっ!

自動ドアを抜け、看護師さんに聞くと集中治療室にいるらしい。

「ちっ。まだ手術中か」

「遅いですわね」

「そう言えば、そうだね」

これくらいが普通なのかな?こっちの治療時間は、わかんないや。

どうやら治療室の前で待機してもいいらしい。あの桜の言い訳(?)を言えば、すんなりと通された。

まあ、親御さんにも連絡をしとけって言われたんだけどネ。

くらーい雰囲気の中、突然、"治療中"と書かれ、灯っていたランプの光が消えた。

「消えた?」

「終わったの?」

「そうみたい、ですわね」

「だ、大丈夫なの?」

心配そうに扉を見つめる中、横にスライドされた扉から、担架に乗せられた女の子が出てきた。

「あ、愛梨っ?!」

「おや、君たちは・・・・・・?」