〜とある少女 side〜

「ねーねー、あの子達はまだ気づいてないのかな?」

「え?き、気づいてると思うよ?」

私は彼女達の方を向く。私の肩から覗くようにして、私の親友も見つめる。

さらさらの金髪に抜群のスタイル。アイドルかモデルかと思うほど整った顔立ち。

私たちの、"ターゲット"。

「でもさ〜、あの様子じゃあ気づいてないんじゃない?」

「まさか。みんな、あの時に協力してくれたんだし、直接会ったし。気づいてると思うよ?」

ターゲットは、あの子じゃない。

本当のターゲットは・・・・・・

「ほら、さっさと帰ろ。ここ、暑いもん」

「そう、だね。帰ろうか」

私たちは二人で暑い通学路を歩き、姿を消した。

〜とある少女 side end〜