あたしの言葉に、口論を中断させた樹。

その表情は少し真剣で……あたしはわがままを言い過ぎたかと心配になって、樹の機嫌を伺うように首を傾げる。


「……ダメ?」

「や……別に、いいけど」


樹の答えに安心して笑うと、樹が言葉を付け足す。


「いいけど、同じベッドで大人しく寝るとかってもう無理だから。

それ、分かってんならお好きにどうぞ?」


わざと意地の悪い言葉を投げかけて意地悪に微笑む樹。

そんな樹にあたしは口を尖らせる。


そして――――……









【LOVEドロップス企画】テーマ【忘れられない恋】

『世界で一番欲しいもの』


END



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