そして、まだ目がきちんと開けられてもいないのに、こちらを向いてにっこりと微笑んできた。


「…おはよ、美空」


喜怒哀楽をきちんと表せる美花が、私は大好きだ。


私も微笑む。


「おはよ、美花」


これが私達の1日の始まりだ。



私達は、凄く仲が良い。


それは、双子だからという理由もあるかもしれない。


双子と聞くと、仲が悪くてすぐに喧嘩をする、なんてイメージがあるかもしれないけれど、私達は違う。



それでも、喧嘩なんてしょっちゅうだし、お互い比べられて、悲しくなる事も多々ある。


けれど、本来は凄く仲がいい。


本来なら別々の部屋を持つ予定だったけれど、私達があまりにも仲が良いので2人で1つの部屋に変えてもらったほどだ。


唯一の相談相手は美花だし、美花も私に相談してくれる。


まとめるのが得意な妹と、そうでない姉。


モテる姉と、そうでない妹。


理科のテストの出来が良い妹と、そうでない姉。


病気になりやすい妹と、そうでない姉。


喜怒哀楽を激しく表す妹と、適度に調節しながら表す姉。


違う所はあれど、私達は本当に仲が良かった。



それから私達はくだらない話をしながら朝ごはんを食べ、着替えた後に髪を結んだ。