「!…今日は、ハンバーグよ」
お母さんが、我に返った様な顔をしながら答える。
「分かった」
私は素の笑顔で応え、リビングへと入って行った。
(今日は、私の中で色々変わった日だったな…)
ハンバーグを美味しく平らげた私は、家族でバラエティ番組を見ながらそんな事を考える。
司会者の出題した簡単な問題に流美が正解し、ジャンプをしながら喜んでいるけれど、私は全くと言っていい程興味が無かった。
バラエティ番組を観るのに集中したいのに、考えてしまうのは今日の放課後の出来事。
この私が、今まで笑えなかった私が。
斎藤君ら3人のお陰で、笑えるようになった。
“楽しい” “嬉しい”
そう、1年ぶりに感じた。
嘘ばかりついて、自分でも分からなくなっていたのに。
その殻も、壊してくれた。
私の本音を、皆はちゃんと聞いてくれた。
私の心の傷を癒すように、愛来は私よりも泣いてくれた。
ずっとずっと、私よりも私の事を考え、心配してくれていた愛来。
愛来の兄である隼人君は、1年前の私の変化にいち早く気づき、味が分からないと言って泣いていた私に寄り添ってくれた。
いつか私が壊れてしまわない様に、自分の辛い記憶を打ち明け、私と約束を交わしてくれた陸人。
そして、私が変われるようにきっかけを作ってくれた、斎藤君。
お母さんが、我に返った様な顔をしながら答える。
「分かった」
私は素の笑顔で応え、リビングへと入って行った。
(今日は、私の中で色々変わった日だったな…)
ハンバーグを美味しく平らげた私は、家族でバラエティ番組を見ながらそんな事を考える。
司会者の出題した簡単な問題に流美が正解し、ジャンプをしながら喜んでいるけれど、私は全くと言っていい程興味が無かった。
バラエティ番組を観るのに集中したいのに、考えてしまうのは今日の放課後の出来事。
この私が、今まで笑えなかった私が。
斎藤君ら3人のお陰で、笑えるようになった。
“楽しい” “嬉しい”
そう、1年ぶりに感じた。
嘘ばかりついて、自分でも分からなくなっていたのに。
その殻も、壊してくれた。
私の本音を、皆はちゃんと聞いてくれた。
私の心の傷を癒すように、愛来は私よりも泣いてくれた。
ずっとずっと、私よりも私の事を考え、心配してくれていた愛来。
愛来の兄である隼人君は、1年前の私の変化にいち早く気づき、味が分からないと言って泣いていた私に寄り添ってくれた。
いつか私が壊れてしまわない様に、自分の辛い記憶を打ち明け、私と約束を交わしてくれた陸人。
そして、私が変われるようにきっかけを作ってくれた、斎藤君。