「もうすぐで退院出来るんだ、良かったね!」
私は作り笑顔でそう言う。
「うん!…でもね」
愛来の顔に影が差した。
「お兄ちゃん、自分の身体を上手く動かせなくなったから、家に居ても邪魔なんじゃないのかって、心配してるの」
愛来は私をちらりと見て、反応を伺ってから言葉を続ける。
「それに…病院の敷地以外の場所に行くの、入院してから初めてだから…。友達の目とかも、気にしてるみたい」
「え…」
いつの間にか私の机の横に立っている愛来を、私は驚きの表情で眺めた。
いつでも笑顔を絶やさない隼人君が、友達の目を気にしているなんて信じられなかった。
「でも、高校には行ってるんじゃないの?」
愛来は手を目の前で振りながらぶんぶんと首を振った。
「そんな訳ないじゃん、だって入院してるんだよ?高校に籍は入ってるけど、まだ1度も登校した事無いんじゃないかなー?」
(えっ…)
私はぎょっと目を見開き、視線を泳がせた。
(私には、たまに行ってるって…)
「たまに行ってるって言ってたんだけど…」
「え、お兄ちゃん通えてないはずだよ?だって足動かないからさ、学校に行くまででも大変でしょ?」
私は作り笑顔でそう言う。
「うん!…でもね」
愛来の顔に影が差した。
「お兄ちゃん、自分の身体を上手く動かせなくなったから、家に居ても邪魔なんじゃないのかって、心配してるの」
愛来は私をちらりと見て、反応を伺ってから言葉を続ける。
「それに…病院の敷地以外の場所に行くの、入院してから初めてだから…。友達の目とかも、気にしてるみたい」
「え…」
いつの間にか私の机の横に立っている愛来を、私は驚きの表情で眺めた。
いつでも笑顔を絶やさない隼人君が、友達の目を気にしているなんて信じられなかった。
「でも、高校には行ってるんじゃないの?」
愛来は手を目の前で振りながらぶんぶんと首を振った。
「そんな訳ないじゃん、だって入院してるんだよ?高校に籍は入ってるけど、まだ1度も登校した事無いんじゃないかなー?」
(えっ…)
私はぎょっと目を見開き、視線を泳がせた。
(私には、たまに行ってるって…)
「たまに行ってるって言ってたんだけど…」
「え、お兄ちゃん通えてないはずだよ?だって足動かないからさ、学校に行くまででも大変でしょ?」