「なにこれ。どうしてこんなことになったの?」


「何日か前に体育の授業で怪我したの。それがなかなか良くならなくて……」


「それにしてもおかしいわよね。明日の午前中皮膚科に連れて行ってあげるわ」


「そんなのいいのに」


そう言いながらも、固くなった傷口は確かに気になった。


このままじゃ制服のスカートをはくときにも気をつかってしまう。


「今日は早く寝なさい」


そう言われてあたしは素直にリビングを出たのだった。