「久しぶりだな!結姫!」

「結姫なんか可愛くなった?」

「ほんとだ !」

「......」

「みんな!」

今日は久しぶりにみんなに会うことができあ。

今まで私がみんなに会うことを拒んでいたからだった。

「元気そうで何よりだぜ」

「なんかあったのかって心配だったんだよ」

「ごめんなさい、ほんとに何もないから。心配かけてごめんね」

こんなに私を心配してくれたみんなに、醜い姿を見られたくなかったなんて言えなかった。

「そっか」

そういえば柊馬の姿がない。

「柊馬は部活だからって来なかったんだ」

「でも、なんか変な感じだったよね?結姫の名前を出した時」

「うん」

っ......

それはそうだ。

だってあんなにひどいこと言ってしまったのだから。

きっと柊馬にも嫌われてしまっただろう。

私はそこまで考えていなかった。

また会えるなんて簡単に考えすぎていた。

彼の気持ちを考えずに胸を高鳴らせてしまっていた。

最低な人間だ......

「お前らなんかあったのか?」

突然、大輝の顔が目の前に現れて驚いた。

「な、なんでもないよ!」

私は無理やり笑顔を作ってごまかした。

「ほんとに?」

「うん!」

「そう......」

みんなは私のことを疑っているようだった。

なんだかみんなの視線が怖くなった。

全部見透かされているような気がして。

「ま、柊馬のやつは照れ臭いだけだろ!」

と大輝が明るく言った。

「そんな簡単に......ほんと、バカは単純でいいわね」

みさとは呆れたように言った。

「ば、ばかあ!?」

「まあまあ2人とも、結姫も病み上がりなんだしあんまり騒がないようにしよ、ね?」

と愛梨が2人の仲さいに入る。

大輝がバカで助かった。

みんなに会えたことはとても嬉しかった。

でも、もしわがままを言っていいのなら、柊馬も一緒に笑っていたかった。

でもこの願いはもう叶うことはないのだろう......