~柊馬side~

「そういえばさ、もうすぐ花火大会だよね?」

そうみさとは俺たちにたずねた。

もうすぐこの辺で最も大きな花火大会があるのだ。

「ああ。それがどうかしたのか?」

「あのね、結姫たちと花火みれたらいいなって」

「いいね!」

みんなのテンションが上がる。

「でも病院から出て大丈夫かな……」

愛梨のその言葉でみんなが静かになった。

俺も結姫と花火大会に行きたい。

しかし結姫の体調を考えるとそれは不可能なことだった。

「病院から許可がおりればいいんじゃない……」

小さな声でつぶやいたのは昂だった。

「どういうことだ?」

そう大輝が馬鹿みたいにたずねると昂はめんどくさそうに説明をした。

「そうか!そうすれば一緒に行けるんだな!」

「そっか!」

「さすが昂だね」

みんなは嬉しそうに言った。

「じゃあ結姫んとこ行くか」

俺たちはいつも通り結姫のもとへ向かった」