良子が帰った後も私たちは話をしていた。
「あ、そういえばさ」
「なに結姫ちゃん?」
「最近検査が多いけどつぼみ……」
「大丈夫?」と続けようとした時だった。
「大丈夫だよ!」
と大きな声でさえぎられた。
どうしたのだろう……
聞いてはいけないことだったのかもしれない。
つぼみを傷つけてしまったかもしれない。
彼女を見ると彼女は悲しそうにうつむいていた。
「ごめ……」
私が謝ろうとするとまた言葉をさえぎられた。
「謝らなくていいよ……ただ……」
「ただ?」
「ただ、今は……」
そう言ってつぼみは顔を上げると泣きそうな顔をしてこちらを見た。
やっぱり彼女を傷つけてしまっていたんだ……
「ごめんね……つらいこと聞いちゃって」
するとつぼみは私に抱きついてきた。
「ごめんね……私、まだ伝える勇気がないの……」
つぼみは泣いていた。
そんなつぼみを私は強く抱きしめた。
「大丈夫だから……」