「ぎゃあああああ」
「うわっ」
女子としてあり得ないほど獣じみた声を出してしまった!
「な、何なんですか?ここ今日から私の家なんですけど!」
「中村佐里?」
「え、な、な、んで私の名前知ってるんですか…?」
駄目だ。この人不審者だ。ストーカーだ。私がここに来るって知って待ち伏せしてたんだ…。
その瞬間、ストーカーの腕が私の方に伸びてきた。
やだ…!何するのよ?
殴られちゃうの?殺されちゃうかも、
「久しぶり」
「え?」
いきなり抱き締められた。
上半身裸なのにそのまま押し付けられた。
鍛えてるなあこの人。感じるよ、筋肉。
「じゃなくて!」
私はその人から離れようともがいた。
しかし鍛えてるからか全然力が及ばない。
「離してくださいっ」
「え、お前お母さんから事情聞いてないの?俺らここでこれから二人で住むんだよ?」