夏休みが明けた始業式、坂木が柑奈を呼び出して告白し、めでたく2人は付き合うことになった。
恥ずかしそうに、でも幸せそうな柑奈を見るのがとても嬉しかった。


「とあさんは、残ってください。」
帰りの会が終りに、担任の園田理佳子(ソノダリカコ)先生に呼ばれた。
(私なにかしたかな?)
みんなが部活に向かい、私と先生だけになった。
「とあさん、なんで残されたか分かりますか?」
(分かるわけない。)
私は、はやく部活に行きたいんだ!
「いえ、わかりません。」
「そうですか…。」
(なにが言いたいんだ?このおばさんは。はやく終わらせてくれ。)
「その左腕の傷はどうしたんですか?」
「転んでなりました。」
(あぁ、リスカのことか。)
「転んだとしても、そうはならないと思うんですよね。」
「そーですか?私は、転んだだけです。」
「そーですか。」
「はい。部活に遅れるので失礼します。」
私は深々と頭をさげて、部活に向かった。
私は担任のことが、嫌いだった。
いつも偉そうにしていて、頭の良い子とそうでもない子を差別し、態度を変えるから。