『よろしくお願いします!』
ついに、審査がはじまったのだ。
私は1級の女子。
千早くんは、1級の男子。
受ける段や級の順に並び、それぞれが男子と女子で並ぶと、私と千早くんは隣になった。
「千早くん頑張ってね!頑張れたら、あとで飴あげるよ(笑)」
「おう。じゃあ、俺頑張るわ(笑)」
1度落ちたのに、全く緊張してない千早くんがすごいと思った。
私は緊張しすぎて、息がとまりそうだったんだけど。
まず初めは、試合形式。
2分間で、勝敗は決まらない。
ただし、試合内容が見られるため、これはこれで大変。
しかも2回もやらなくてはいけないので、気が抜けない。
まあ、私にしては落ち着いてできたと思う。不安しかないけど。
終わった人から、柔道場で型の練習をしていいことになっていたので私は、愛ちゃんと一緒に練習することにした。
面を小手を置いて、銅と垂をとる。
ウィンドブレーカーを着て、ポケットに付き合ってください。ってかいてある飴をいれる。木刀をもって、愛ちゃんと練習しに行く。
もうすでに、千早くんとか翼くんもいて、練習していた。
しばらくみんなで型の練習をしたあと、愛ちゃんが戻ると言うので、私も戻ることにした。
(あ、飴渡さなきゃ。)
「千早くん!はい!あげる!」
投げて渡した。千早くんはキャッチし、ありがとう。と笑ってくれた。
(気づくかな?)
どきどきしながら、私は愛ちゃんと一緒に柔道場をあとにした。