…一応ドアを叩いてみる。



トントントンッ



『零ー。』



…反応無し。



『零?入るよー。』



ガチャ



『うわ、暗!…電気…電気…えっどこ。』



まだ自分の部屋にも入ってないのに電気の場所とか知らないんだけど。



『…そう言えば私だけ制服だな…今日は誰かの服借りよ。』



下着は…急いで買ってこようかな…。



『あ!ここかな!?』



歩いてすぐにドアがあったから開けてみたら…トイレだった。



そんでそのドアの隣にまたドアがあったから開けてみたら洗面所だった。



さらに突き当たりにドアがあったから開けてみると…広々としたリビング。



暗くてもわかるモンだなぁと思いつつ、暗闇に目が慣れてきたんだと思う。



するとまたドアがあったから開けると



零「…スースー…」



『…良かった、居た。これでいなかったらもう泣いてたよ?!』



…気持ちよさそーに寝やがって。可愛いじゃねぇかコンチキショー!



『…零、起きて起きて。ご飯だよ。』



揺さぶってみるも起きず。



『零さーん、起きてー。』



零「…スースー」



『れ・い・さァァァァァんンンン!!』



零「…ス……。」



ムクッ



『あ、起きた。零、ご飯だよ。みんな待ってフガッ』



細っこい体で抱きついてきた。



零「…うさ…うさ…ぎ…ちゃん…」



『へ!?』



ちゃん…!?



零「…連れてって。光のトコ。」



『え、あ、うん。…よっこいしょ。』



抱き抱えて連れてくことに。