驚いたように何度か瞬きを繰り返して私を見つめてくる。


渋く顔を歪めて、考えるような姿さえも美しい。



コレは描きたい衝動を、幼い頃の全能感を呼び起こす。



もうこの先何も描けなくてもいいから、私は今コレを切り出してキャンバスいっぱいに力強く描きだしたい。



「お願いします…」



頭を深く下げて、地面をひたすら見つめた。



少ししてから、長く静かに息を吐くのが聞こえた。



「顔あげなよ」



言われた通り顔を上げて、彼の瞳を見つめた。