なんだか嬉しくて笑みをこぼすと、先生は変なものを見るような目を私に向ける。



「まっ、とりあえずそういうことで!
帰るぞ!」



「もうちょっといる。先行ってていいよ」



「つれねえの、じゃあ部活んとき行くからその時もらうわ」



その言葉には返事をせず、先生が出て行ったことはドアの音で確認した。



柵にもたれかかって、腕を組んでそこに顔を乗せる。



正直とてつもなく寒い。
次来るときは防寒具を持ってかなきゃ。




眼下に広がる風景はお世辞にも綺麗とは言えない。



いつかここに美しさを見出すことができるだろうか。



一生無理な気がする。