奏汰は、この間つぐみが、エスカレーターだったらよかったですね、と言った螺旋階段を上がりながら、
「俺は女に尽くす男は莫迦だと思ってたんだが、悪くないな」
と言い出した。
「その最初の発想、どうかと思いますけど……。
でもあの、よく考えたら、私、かなり、奏汰さんに尽くしてませんか?」
お酒を呑ませ、賛美歌を歌い、満腹になるように美味しい料理を作り、ツボを押す。
よく考えたら、ただ、せっせと奏汰に尽くしていただけのような気もしている……。
「俺を眠らそうとしていただけだろうが」
と一番上に着いた奏汰が睨んで見せる。
「だが、今日はなにしてもいいぞ」
そう言った奏汰は、
「……絶対、眠らない」
と言って、つぐみに口づけてくる。
そのまま奏汰の部屋に連れ込まれたつぐみは、やはり暴れ、奏汰の腕から飛び降りる。
「いや、待ってっ。
待ってくださいっ」
ストップですっ。
ノーッ! と怪しい外国人のようなリアクションで手を突き出す。
「俺は女に尽くす男は莫迦だと思ってたんだが、悪くないな」
と言い出した。
「その最初の発想、どうかと思いますけど……。
でもあの、よく考えたら、私、かなり、奏汰さんに尽くしてませんか?」
お酒を呑ませ、賛美歌を歌い、満腹になるように美味しい料理を作り、ツボを押す。
よく考えたら、ただ、せっせと奏汰に尽くしていただけのような気もしている……。
「俺を眠らそうとしていただけだろうが」
と一番上に着いた奏汰が睨んで見せる。
「だが、今日はなにしてもいいぞ」
そう言った奏汰は、
「……絶対、眠らない」
と言って、つぐみに口づけてくる。
そのまま奏汰の部屋に連れ込まれたつぐみは、やはり暴れ、奏汰の腕から飛び降りる。
「いや、待ってっ。
待ってくださいっ」
ストップですっ。
ノーッ! と怪しい外国人のようなリアクションで手を突き出す。