「だからさ、財産も社長令嬢の肩書きも失った美妃さんに何の価値があるの?他にいくらでも若くて可愛い子なんかたくさんいるのに、わざわざ君みたいな傲慢なワガママ女を選ぶと思う?金と外見しか良いとこないのに、いつまでお姫様気取りだよ」

「......っ!」


今まで私をちやほやしてたくせに、手のひらを返したような冷たい態度。まるで見下すような視線で嘲笑してきた男に、怒りと同時にとんでもなくみじめな気持ちになった。

なぜ私がこんな辱しめを受けなきゃいけないの?


「その価値のない女さえも落とせなかったあなたは、それ以下のゴミクズ男ってことね」


これ以上辱しめを受けたくない。
ハーブティーはほとんど残したまま、会計はもちろんゴミクズ男に押し付け、そのまま席を立った。