私を気にしながらも、1発で相手を倒す春翔。


喜連のみんなに無駄な動きは一切ない。




「シュウト!」




春翔の背中に隠れていた私が見つけたのは、奥でぐったりしているシュウトだった。




「春翔!シュウトが!」


「行きましょう。」




隣にいる春翔に、シュウトのいる場所を指差して一緒に向かった。




「シュウト!シュウト!」


「桃さん…、」


「ごめん、ごめんね…。」


「そんな顔しないで下さい…。」




シュウトを抱えて、声をかけるけど顔は傷だらけで苦しそう。


声を出すにもハッキリ出せていないその声が、聞いていて辛くなる。




「おいシュウト、大丈夫かよ。」


「春翔さん…、」


「ったく、無茶してんじゃねーよ。」


「ははっ…すいません…。」




春翔と私の肩を貸して歩くシュウト。


その体はボロボロで、足の骨が折れたりしてるのかもしれない。