再び訪れる沈黙。

何か言わなければと思うのに、声が出ない。

すると。


「ふっ。何か言ってよ」

「え、えっと」


耐え切れず沈黙を破ったのは、彼の笑い声。

ケタケタとその精悍な顔を崩して笑っている。


「それとも、何? もっと分かりやすく言ってほしい?」

「ちがっ」

「もう一度会えてよかったよ。望月さんに」


顔を真っ赤にする私に、再び告げられた言葉。

躊躇なくそんな事をサラッと言ってしまうもんだから、頭が一気にフリーズする。


「まだ言ってほしいの?」

「も、もういいですから!」


放心状態になった私を見て、悪戯っ子の様にそう言う彼。

思わず阻止すると、また可笑しそうに瞳を垂らして笑った。