微かな沈黙が小さな部屋に訪れる。
勢いで聞いてしまった自分に少し後悔しながら。
それでも――。
「・・・・・・身長180㎝、好きな食べ物はカレーライス、嫌いな食べ物はカキフライとトマト」
「――」
「実家は京都で、学生時代は野球一筋、大学入学をキッカケに上京、現在28歳」
少しだけ口元に笑みを敷いて、話し出した彼。
その姿を見て、目を瞬く。
だけど、ゆっくりと再び口を開いた彼の言葉に、ただただ耳を澄ました。
「あとは何かな・・・・・・あ、休日はよく友達と飲みに行ったり自転車に乗ってツーリング。早起きは得意だけど、夜更かしは苦手。長い間一人暮らしをしてたけど、料理は苦手。作れるとしたらチャーハンくらいかな。あ、焼きそばも作れるか・・・・・・」
彼の唇から落ちていく言葉が世界を彩る。
なんだか、もっともっと聞きたくて。
相槌だけうって、静かに彼の話を聞いた。
いつもと変わらないリビング。
いつもと変わらない、お茶。
それでも、何もかもがキラキラと輝いていた。
彼が、そこにいるだけで。
笑っているだけで。
勢いで聞いてしまった自分に少し後悔しながら。
それでも――。
「・・・・・・身長180㎝、好きな食べ物はカレーライス、嫌いな食べ物はカキフライとトマト」
「――」
「実家は京都で、学生時代は野球一筋、大学入学をキッカケに上京、現在28歳」
少しだけ口元に笑みを敷いて、話し出した彼。
その姿を見て、目を瞬く。
だけど、ゆっくりと再び口を開いた彼の言葉に、ただただ耳を澄ました。
「あとは何かな・・・・・・あ、休日はよく友達と飲みに行ったり自転車に乗ってツーリング。早起きは得意だけど、夜更かしは苦手。長い間一人暮らしをしてたけど、料理は苦手。作れるとしたらチャーハンくらいかな。あ、焼きそばも作れるか・・・・・・」
彼の唇から落ちていく言葉が世界を彩る。
なんだか、もっともっと聞きたくて。
相槌だけうって、静かに彼の話を聞いた。
いつもと変わらないリビング。
いつもと変わらない、お茶。
それでも、何もかもがキラキラと輝いていた。
彼が、そこにいるだけで。
笑っているだけで。