「んっ」


ちゅっと甘い音が首筋で鳴って、思わず体をくねらせる。

彼の唇が私の体に押し当てられていく。

体中に降ってくるキスの雨が落ちる度に、そこから熱を発する。

筋肉質な彼の腕を掴んで、絶え間なく押し寄せる甘い波から必死に耐えた。


互いにダメだと分かっていた。

これ以上は、ダメだって。

だけど、止められるはずがなかった。


だってそうでしょう?

欲しくて欲しくて、堪らないんだから――。



「電気・・・・・・」


ソファの下に落ちた服をたぐい寄せて、体を隠して、そう呟く。

丁度シャツを脱ごうとした彼は、そんな私を見て目を細めた。


「恥ずかしい?」


コクンと頷いた私を見て、クスリと笑った彼は自分の脱いだシャツを私に掛けた。