○もう一人のボク

ボクは
本当は心の中で
計算をしていた。

彼女のお母さんが
手術で病気が治る確率。
彼女が付き添う期間。
元の生活に戻れる
おおよその目安。

ボクは
彼女のお母さんに
会って。
はっきり分かった。

ひどい奴。
最低な奴。

イヤな自分。
それはボク。