突然、透和以外の光景が目に入った。



透和の横にある細い道路に、小さな男の子が立っていた。


なにか探しもの?キョロキョロしてるけど...




3歳くらい...?



小さな道路だし、車のスピードは緩まると思うけど...。




あんな小さな男が当たったらひとたまりもないんじゃない!?





透和の下へ走る私の予想は悪運なことに的中。




でも、車じゃなくて大きなトラックが男の子の後ろについた。




「あ、あぶなっ......!」




更に速める私の足。


ヒールだなんて考えないで、足を早く動かした。




「芽夢!?」



隣で透和の声が聞こえたけど、男の子に夢中だった私は走りまくった。